選定のための基礎知識
①性能曲線とは
性能曲線とは、送風試験で得られたデータをグラフ化したものになります。下記の図であれば、左のダンパが全閉の状態、真ん中が途中開の状態、右側が全開状態を示しており、それぞれ送風機の風量と圧力の関係が分かるようになっています。
②性能曲線の見方について
上の手法で取られた送風機試験の結果は、下記のように性能曲線グラフで表されます。
③風量について
風量については以下のように、管の断面積と管を流れる風の風速で定義されます。送風機の吹出し口に接続されたダクトを流れる風量、つまり風の量はダクトの断面積×風速で表わされます。風量は〔m3/min〕で表わされる事が多いので、単位をそろえる為に60倍します。
④圧力について
圧力はある一定面積上に掛かる力を、以下のイメージのように単位面積当たりに垂直に掛かる力で表現したものになります。
⑤空気抵抗について
空気抵抗は管を流れる風の力とその力に対する抵抗力から定義されます。直管ダクトに空気が流れる時も風の力に対して抵抗力が働きます。この抵抗が圧力損失です。
⑥システム全体の抵抗について
空気抵抗の考え方を下記に示します。下記のように配管システムの設計の中で、風を実際に送るためには、直管、装置、曲管、ダンパなど、全ての抵抗に打ち勝つだけの力(圧力)を送風機で与える必要があります。
抵抗力は形状に依るので、直管、曲管、装置、ダンパ、etc.それぞれの圧力損失は異なります。各部材に応じて抵抗係数が用意されています。システム全体の抵抗を考える時、全ての部材の圧力損失を合算します。